『ゴルゴ13』 target.12 『  TOUCH DOWN  』 老刑事の執念。

 

『ゴルゴ13』 target.12 『  TOUCH DOWN  』を視聴。

老刑事と署長が、また何とも言えない渋い声でしたね〜。

ホント毎回々々、ゲスト声優で楽しませてくれる作品です。

でもEDでデイブの千田さんも入ってたけど、セリフ無かったような・・?

出たのって一瞬だったし、予告があるからでしょうねえ?・・多分。

 

老刑事、ルウ・アダムスを演じてるのが「谷口節」さん。

なかなか渋い役回りだけど、イメージ的にも合ってましたね。

どっかで聞いた声だと思ったら・・途中で思い出した。

「忍者戦士飛影」のナレーションをされてたんだなあ・・懐かしいな。

「銀河英雄伝説」のウィリアム・オーデッツもしてましたね。

「名探偵コナン14番目の標的」のプロゴルファー、辻弘樹もそうだったかな?渋い脇役系の役柄が多い声優さんですね〜。

確か「節」を「たかし」って読んだっけ。元々、洋画の吹き替えが多かった記憶があります。

「燃えよドラゴン」のブルース・リーとか。チャック・ノリスの吹き替えも、してたんじゃなかったかな。

 

で、ボルチモア署長ジェローム・ナイトが「加藤精三」さん。

この方は、「巨人の星」の星一徹が余りに印象深いですねえ。

必殺!ちゃぶ台返し〜・・なんちて^^;

何せ、同じキャラで実写CM出たほどインパクトのある御方ですからね。

ベテラン中のベテラン声優さんです・・確か、もう80越えてる筈だけど。

「科学忍者隊ガッチャマンF(ファイター)」の総裁Z。

「スペースコブラ」のドグ。

「超電磁マシーンボルテスV」の浜口博士など、声質も相まって渋い役柄が多いですね。

 

 

 

変わったところでは「ルパン三世・風魔一族の陰謀」での銭形警部。

ルパンを古川登志夫さんがされてる珍しい作品です。

今作の銭形警部って、本家・納谷悟朗さんと余り違和感が無かったっけ。

 

私は、この作品って結構好きなんですけれども、作者のモンキーパンチさんも、ルパンファンにも、

もう非難轟々だったらしく、これ1作じゃなかったかな?

古川さんのルパンも味があって結構、好みだったんですが・・今の人より遥かに良いと思うんだけどなあ。

山田康雄さんが急逝されて代わりの方がルパンを演じてますが、殆ど見た事が無い。

古川さんなら今でも見てたでしょうが・・一度、声を聞いただけで嫌になった(苦笑)

正直、その方の名前すらマトモに知らないのが旧ルパンファンの一人としての本音。

私の持ってるルパンのイメージが台無しになるので・・まあ、好みですね。

あの声を聞いた途端「カリオストロ」のルパンが冒涜される感覚があったっけ・・。

私のルパンは「カリオストロの城」で終わったしなあ・・。

 

「銀河英雄伝説」のヤン・富山敬さんの代役が私の好きな郷田ほづみさんでも何となく嫌だしなあ・・

これは、仕方ない事とは解っているのですが・・。おっと・・話が横道にそれましたが・・

 

特撮でも色々と出てますね。少しネタが古いですが・・メビウスはともかく。

「ウルトラマン」「ウルトラマンメビウス」のメフィラス星人とか。

「仮面ライダーBLACK RX」のジャーク将軍。

他に東映戦隊シリーズでも、かなり多くの作品の声を演じてらっしゃいます。

紹介するとキリがないので止めますが、大体ボスクラスのキャラが多いなあ・・。

 

さて、今回の話ですが・・

 

アメリカンフットボールのスター選手、ライオネル・ブルーが試合中に狙撃された。

ボルチモア警察では、残された映像をコンピューターで分析。

狙撃ポイントを割り出し、ゴルゴの仕事である狙撃瞬間の証拠を掴もうとしていた。

それに反発した老刑事ルウ・アダムスは、昔ながらの捜査で証拠を掴もうと捜査に。

そして殺されたブルーと同じチームのQB(クォーターバック)トム・ハットンを尋問。

彼は、確実にゴルゴに近づいていく。そしてゴルゴは、警察の罠によりコレラの疑いで病院に隔離されてしまった。

この窮地をゴルゴは、どう凌げるのだろうか?

 

って事ですが、望遠カメラに偽装したライフル狙撃ですか。凄い話です。

たまたま見に来ていた老刑事ルウ・アダムスの目前で行われた犯行な訳で、

アメリカの夢を穢されたと感じたルウの執念の捜査が始まる・・みたいな。

冒頭のチアガールが、如何にもアメフトで良いですね〜。

ルウの犬のサニーにしょっちゅう話しかけるシーンが、何となく物悲しいです。

人付き合いが下手なんでしょうね・・他人事じゃないなあ^^;

 

「見ろ?サニー。ライオネル・ブルー。まさにアメリカの夢だ。男同士がぶつかり合う、このスポーツ。

 人間を感動させるのは、こういう個人と個人のぶつかり合いだ。・・そうか?解るか、サニー。」

 

ルウの見ている中、ライオネル・ブルーは独走でタッチダウンに成功。

だが・・ボールを抱えたまま起き上がって来ないブルー。

不審に思ったチームメイトが確認すると・・ライオネル・ブルーの額に穴が・・即死していた。

それを冷静にスタンドから見つめるゴルゴであった。 ルウは捜査しようとするが・・

 

「私をライオネル・ブルー殺しの捜査から外す?」

「そうだ。君が幾ら経験豊富な刑事でも今回は、その腕を必要としないんだ。」

「しかし・・署長?」

「君には他の事件に回って貰う。」

「・・ホシの目星は?」

「大観衆の中、あれほど激しく動く標的の脳天を撃ち抜くなんて芸当はプロの・・、それもプロ中のプロの仕業だ。

 いいかね?ルウ。この種の殺人は、苔の生えたような古典的な捜査方法じゃダメなんだ。犯人は解ってる・・。」

「え?」

「今回の捜査は、それを立証するだけだ。

 ゴルゴ13という超一流のスナイパーだ。試合が始まる前、このボルチモアでヤツの姿が確認されている。」

「それで、この男は今・・何処に?」

「既に手は打ってある。」

 

ボルチモアを脱出しようと車で移動していたゴルゴは、搭乗していた飛行機で発生したコレラ感染のでっち上げにより、

ボルチモア警察病院に強制的に連行されてしまう。

署長は、次世代高性能ハイビジョンカメラ撮影の記録映像から、

ゴルゴの狙撃瞬間の映像を手に入れ、ゴルゴの殺人を立証しようとしていたのだった。

その解像度は凄まじいものがあった。観客一人一人を識別出来る程に。

だがルウは、独自の捜査に赴く。まず、警察病院に隔離されたゴルゴを尋ね尋問を始める。

 

「・・どうした?何故、口を聞かない?

 メモリアルスタジアムで、ライオネル・ブルーが殺された時、お前は何処に居たかと聞いているんだ。

 お前は試合の始まる3時間前にボルチモア空港に降りた。

 そこから真っ直ぐホテルに向かい、1時間・・時間を潰し、そこを出た。

 そこから先に、お前には何のアリバイも無い!

 いいか?お前が撃ち殺したのはアメリカの夢なんだ!許せん!

 ポーカーフェイスも今のうちだ!

 ウチの署の科学調査班が、ビデオの解析とやらを進めている。

 だが私は、この手でお前を挙げてやる。覚悟しておけ!」

 

だが・・ゴルゴは全く表情を変えず、冷たい視線を見せるのみだった。ルウは愕然とせざるを得なかった。

 

 ・・こいつだ。こいつはプロ中のプロだ。

 あれほど激しく動く標的を、正確に撃ち抜けるのは・・こういう氷のような人間でなければ出来っこない・・。

 まるでコンピューターを見てるようだ。

 こんな人間が生まれて来るなんて・・時代は完全に変わったんだろうか?

 私は、もう・・時代遅れの人間なんだろうか・・?

 

ゴルゴ尋問を断念したルウは、控えQBのトム・ハットンに目をつけた。

そしてトムに心理的揺さぶりを掛け、立ち去る。

狼狽したトムは案の定、動き出す。それを追跡するルウ。

その頃、科学調査班はライオネル・ブルーの狙撃地点割り出しに成功。

徐々にゴルゴの犯行に迫りつつあった。

 

「いよいよだな?これでライオネル・ブルー事件は解決する!」

「まさにボルチモア市警によるタッチダウンですね。」

「その通りだ。FBIでさえ捕えられなかった超大物を、我がボルチモア市警がタッチダウンするのだあ!」

 

それと同時刻、ゴルゴの病室を訪ねてきた者が・・デイブ・マッカートニーであった。

 

前半終了。

 

「ふふ・・動き出したぞ?サニー。」

 

トムを追跡するルウ。

だが、トムの向う先はゴルゴの居る警察病院ではなかった。人里離れた、豪奢な屋敷に入って行くトム。

 

 犯罪は人間が行うモノだ。ヤツは、必ずゴルゴ13と接触を持つ。

 私は、コンピューターなんかには負けんぞ?

 アメリカの夢を壊したヤツは、私が・・この手で捕まえてやる!

 ん?違う・・ゴルゴ13が隔離されている病院に向う道じゃ無いぞ?トム・・何処へ行くんだ?

 この屋敷は、確かフットボール賭博の大物テッド・オブライエンの・・?

 ・・そうか!トムはオブライエンの仲介で、ゴルゴ13に依頼を・・。

 

「弾道から大体の範囲は絞り込めたが・・この中からどうやって?」

「今度は個々の観客について、解析を始めます。

 色相分析により、中間部分・・即ち、白人でも黒人でもない人間・・東洋人を摘出します。」

「なるほど・・ゴルゴ13は東洋人・・。」

「あとは、ひとつひとつ潰していきましょう・・これが最後です。」

「んん?・・これは?」

 

そこには望遠レンズを構えたカメラマンの姿があった。

 

「このショットでは、これが限界です。」

「カメラマンを装い、超望遠レンズの中にライフルを偽装して狙撃したんだろう。これなら周りの観客にも解らない。」

「狙撃方法は解りましたね?」

「しかし・・この画像では肝心の犯人の顔が解らない。」

「中継に使用された映像の他にも、スタジアムで撮影されたビデオは、全て回収してあります。

 既に手分けしてチェックを進めています。他の角度から同時刻に撮影された、このポイントの映像があれば?」

「この男が、ゴルゴ13だと判明するんだな?急いでくれ!」

 

狼狽したトムはオブライエンに泣き付くが、それに不安を覚えたオブライエンはトムを射殺。

ルウが現場に居て威嚇するが、オブライエンはルウに発砲。反撃したルウは正当防衛でオブライエンを殺してしまう。

その頃ゴルゴは、何時退院が出来るのかと院長を問い質す。慌てる院長は、署長に連絡を取るが・・?

 

「院長、どうしたね?」

「例の東洋人・・デューク東郷の件ですが、もうこれ以上コレラ菌の疑いで隔離を続ける訳には行きませんよ?・・署長。」

「それなら正式にコレラ菌保菌者として、治療を始めて貰いたい。」

「ムリです!あの男は医学に関する知識が半端じゃなく、とても騙し通せるものじゃありません。」

「と、とにかく・・出来るだけヤツを引き止めてくれ!どうしても手に負えなかったら、こちらから警官を回す!」

 

焦る署長は、科学調査班に分析を急がせる。そしてルウはスタジアムにやって来ていた。

 

 捜査は、やはり犯行現場を足で歩いて、遺留品を探す事から始めなくては。

 コンピューターより、人間の足と眼を使う事が肝心だ。 

 

そして犬のサニーが座席の下から、あるモノを発見し吼える。

 

「どうした?サニー。・・これは。」

 

 5.56ミリNATO弾。ライオネル・ブルーの死体解剖でも、脳天から取り出されたモノが、この口径だ。

 しかし・・ヤツ程のプロが、空薬莢を落としていくなんて・・?

 

早朝、ルウは署に戻り科学調査室へと向う。その最中、窓に吼えるサニー。向かいのビルに人影が?

だがルウがビルを見た時、誰も居なかった。

犬の吼える声に気付き、署長は廊下に出る。そこにサニーを抱いたルウが。

 

「・・やっぱり君か?何をしている。犬を黙らせろ!今、大事な瞬間を迎えているんだ。邪魔しないでくれ!」

「ゴルゴ13に狙撃を依頼した人物が解りました。」

「何?」

「控えQBのトム・ハットンと、フットボール賭博のテッド・オブライエンです。」

「何だと?証言は取れるのか?」

「・・二人共、死にました。オブライエンは私が。」

「何ぃ?」

「正当防衛ですが、処分は覚悟しています・・それから、スタジアムで拾いました。」

「・・これは?何処で・・何処で、これを?」

「C3スタンドです。」

「C3・・やはり、そうか。」

 

「署長!絵が出ます!」

「何ぃ?」

「出たか?」「はい!もう、まもなく・・出た!・・うわあっ!」

 

そこには確かにゴルゴの姿が、くっきりと映っていた・・その時!

ズキュ〜ン・・ガシャ〜ン・・ズガ〜〜ン!

爆発する映像機材。その爆発に吹き飛ばされる科学調査班スタッフ達。

 

「ど、どうした?何が起こったんだぁ?」

「あれを見てください!」

「え?」

 

ルウが指摘した場所・・そこには弾の貫通弾痕が残されていた。

 

「出たんだ・・犯人の顔が、はっきり・・出たんだ・・。」

 

「発火性の強い曳航弾の様でした。」

「や、ヤツだ。ゴルゴ13の仕業だ・・これでは、もう・・。」

 

急ぎ病院に向うルウと署長。部屋に飛び込むも、それを睨みつけるゴルゴ。

 

「院長・・この男は何時、病院を出て、何時ここへ戻って来たんだ?」

「彼が?彼は、この病院から一歩も出ていませんよ?」

「何だって?」

「外へ出る為には、一端・・廊下に出なきゃならないし、出ればナース・ステーションの看護士に発見されます。

 彼女達は24時間待機してますし、それに監視カメラも・・。」

「そんな?・・あ?そうだ。窓から出たんだ!」

「それもムリでしょうね。

 この部屋の窓は、全開でも人が出入りする程には開きません。割らない限り、外へは出られませんよ?」

 

「署長。」

「何だ?」

「その気になれば抜け出すチャンスはある。

 看護士達の眼を一瞬だけでも盗めばいいんです。非常口は、あそこだ。」

「だが・・監視カメラが?」

「あのカメラは切り替え式です。ローテーションの狭間を縫えば? 署長!ヤツを逮捕しましょう!」

「だ、ダメだ!それもこれも全て憶測だ。確かな証拠など何も無い。」

「しかし署長?貴方もヤツがホシだと確信しているんでしょう?」

「必要なのは確実な証拠だ! ヤツを責めて自白を求めるのは死人を喋らせるより難しいんだ!」

 

「・・ところで、院長?コレラ菌の検出に何時まで掛かるんだ?」

「そ、それは・・その・・」

 

ゴルゴは解放された・・。

そしてライオネル・ブルーを悼む葬列が道路を渡って行く・・それを冷たく見つめるゴルゴであった。

 

というお話。

 

にしても・・死人を喋らせるより難しいって・・凄い比喩ですな^^;

デイブの役割説明も皆無でしたが、ボルチモア市警の機材狙撃にしろ、

その辺りの銃、弾と情報提供をデイブがしたと見るべきでしょうが・・説明が皆無でしたからね〜。

ゴルゴが、どうやって警察病院を抜け出して機材狙撃をした後、どう戻ったのかが是非とも知りたいものです。

硝煙反応は、どうやって誤魔化したの〜?とか。

にしても空薬莢の説明って、原作でも無かったんだろうか?はてさて?

大体、スタジアムの捜索って、全然してなかったんだろうか?

あんな処に空薬莢が落ちてるのを見逃すボルチモア市警って・・?

射殺事件があったのになあ・・何故?現場検証ぐらいするだろ??

広いスタジアムなので捜索が、しきれてなかったって事なんでしょうか?

疑問点は、結構ありますね〜。今回も尺の都合かな?また。

ラストの終わり方も、私には今ひとつだったなあ・・。

でも毎回作画レベルは安定してるので、安心して見れる作品ではあります。

脚本のバラ付きが結構あるのが不満ですが、それは仕方ないのかなあ・・。

とかなんとか言いながら、今回も・・字数が凄いな〜(苦笑)

 

で、次回ですが・・

 

 

「世界中のスキャンダル写真を撮影してきたランス。

 最後の仕事として狙うのは、ゴルゴ13の狙撃の瞬間。

 カメラファインダーとライフルスコープが交差した時、ゴルゴの運命は決まる。

 次回ゴルゴ13『クロスアングル』 ヤツの後ろに立つな!命が惜しければ!」

 

あれ?これも記憶にはあるんだけど、細かな処が思い出せない。

次のゲスト声優さんは誰だろうなあ?毎回それが楽しみです。ではまた^^

 

 

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