哀しき母子の悲劇  『 ゴルゴ13 』  Target.22  『 インディアン・サマー 』を視聴。

 

おおっとぉ〜?今回は若本規夫さんがゲストだぁ〜^^

あの人の声を聞くだけで、何故かワクワクしてしまうのは私だけでしょうか?^^;

最近では「コードギアス」のシャルル・ジ・ブリタニア皇帝のインパクトが、どうも絶大のようですが・・

あの高笑いと喋り方は、あの方独特ですしね。芸達者な方なので、シリアスもギャグも超一流。

 

今回の若本さんの役はバート・ウォルシュ保安官・・上手いなあ。

でも・・これでボスは決まったなと思えるのが凄いというか、何と言うか?

声に貫禄が有り過ぎますしね〜?エコー効かしてないのに、あの響くような声質はホント凄いです。

 

さて、若本さんですと私的に一番好きなキャラは、やはり・・「銀河英雄伝説」のオスカー・フォン・ロイエンタール元帥かな。

孤高の男って感もありましたが、良い男でしたよね〜。

それとは別に印象的な役となると・・これはもう「宇宙の騎士テッカマンブレード」のテッカマンオメガでしょう。

Dボゥイこと相羽タカヤの実の兄ケンゴが最大の敵だった訳で・・

「こぉの兄ぃをもぉ?」シャルル皇帝の喋り方の原点な気がしますねえ・・この役って。

ラダムの王みたいな役柄でしたしね〜?首だけにはビックリでしたけど^^;

 

あと「ドラゴンボールZ」の完全体セルかな。セルは3パターンありますが。

恐ろしい怪物なのに、悪役としてのカッコ良さと、正反対の情けなさまで見事に演じきって見せた演技だったと思います。

この人と「銀河万丈」さんほどナレーターと悪の親玉が似合う方っていないかな。

あと「トップをねらえ」のオオタコウイチロウ・コーチも捨てがたいな〜。

「名探偵コナン」ではTVと劇場版で大滝警部でいい味を出されてますね。

マニアックなところだと「マシンハヤブサ」の流れ星の竜とか(知らんだろうな^^;)

「新・巨人の星」の掛布雅之とか、

「あしたのジョー2」の金竜飛とか、

「未来少年コナン」なんかでもチョイ役で出てましたねえ・・覚えてるのだけでも多すぎて紹介しきれませんわ^^;

若本さんの事になると、どうも止まらなくなっていきません^^;;

 

盲目老母のマーサ役に「京田尚子」さん。また渋い方を・・年配役が多い方ですね。

「めぞん一刻」の五代ゆかりとか(裕作のばっちゃんね^^)

「幽遊白書」の幻海師範とかが記憶に残っています。

「蒼穹のファフナー」の西尾のばっちゃんも確かそうだったかな?

 

シンディ役に「豊口めぐみ」さん。

この人は、やはり「ガンダムSEED」のミリアリア・ハウでしょ。

意外な役処だと「蒼穹のファフナー」の真壁紅音(一騎の母)かな。

母っていうより姉御みたいな役と、相反するミョルニアを演じわけてましたね。

 

ハンク役に「土田大」さん。どこかで聞いた声と名前だと思ってたら・・思い出しました。

間違ってなければ「忍者戦隊カクレンジャー」のニンジャブルー・サイゾウだ^^;

あの人、声優してたんだなあ・・まあ役者だから不思議でもないのか。

 

さて、あらすじですが・・

 

アメリカ・ユタ州砂漠地帯のモーテルに立ち寄るゴルゴ。

そこへ出稼ぎにいっていたモーテルの一人息子・ハンクが戻ってくる。

妹と目の見えない母親をだまし、仲間のテッドと共に部屋に潜むハンク。

彼らはリノでカジノ強盗を犯し、追ってくる警察から身を隠しているのだった。

ゴルゴがこのモーテルに滞在したのは果たして偶然なのか?田舎の小さなモーテルで悲惨な事件が起きる!

 

では本編に・・

 

穏やかな日差しの中、砂漠地帯の道沿いにひっそりと佇むモーテル。その入り口で一人の老婆が縫い物をしていた。

彼女の名はマーサ。出稼ぎに行った息子ハンクの帰りを待っていたのだ。そんなマーサに声をかけるのは娘のシンディであった。

 

「ずっと向こうの山まで見渡せるわ。」

「私には山は見えないけど、天気の良い日は匂いが違うものよ。」

「今日みたいな日をインディアン・サマーって言うのよね?」

「インディアン・サマー・・ね?」

 

そこへ一台の車が止まり、息子かと思い呼びかけるが、降りてきたのは?何とゴルゴであった。シンディは、お客と思い声を掛ける。

 

「いらっしゃい。」

「・・食べるモノはあるか?」

「ローストビーフ・サンドイッチと、それにポテトサラダ、あと卵料理ぐらいならね?」

「それで結構だ。」

 

シンディにモーテルの中へと案内されるゴルゴ。マーサは何故かゴルゴに不吉な影を感じていたのだった。

 

OPENING

 

食事を終えたゴルゴにコーヒーを出すシンディ。

 

「味は、どうだった?」

「ああ・・美味かった。」

「母さんのグレヴィソースは最高でしょう?母さんは目が見えないけど、鼻と舌は世界一なんだから。

 この店だって2年前まで繁盛してたんだけど、近くに新しいホテルが出来てからは、すっかりお客さんを盗られちゃって。」

 

シンディの言葉を聞きながらマーサを見やるゴルゴ。ゴルゴはマーサに何かあるのだろうか?それとも警戒しているのか?

 

「・・暫く休んでいきたいが部屋はあるか?」

「一日25ドルよ。階段を上がって突き当たりが8号室です。起こさなくていいの?」

「ああ・・いい。」

 

シンディからルームキーを受け取ると部屋へと向かうゴルゴ。それを怪訝な表情で見送るシンディだった。

部屋に入ったゴルゴは、拳銃のチェックを行う。

その頃、表に二人の保安官がモーテルを訪れていた。バート・ウォルシュ保安官と部下だった。

 

「保安官?今日は、また早いんだね?」

「いよっ?マーサ。まったく早いってもんじゃないぜ?」

「何か・・あったのかい?」

 

バートとマーサが話している時、バートの部下がゴルゴの車を調べていた。

 

「リノのホテルで強盗さ。」

「強盗・・」

「カジノの売り上げを奪い、ガードマンふたぁり殺しやがったぁ。そいつが、この州へ逃げ込んだらしい。」

「・・怖い話だね?」

「ああ・・ところで、いい車が止まってるが?」

「お客よ。この辺りの男じゃないみたい。でも歩きっぷりは落ち着いてたし、逃げ回ってる感じじゃないね?」

「ほお?相変わらず鋭いね?」

 

会って確かめようと中へと入るバートと部下。シンディが、二人にコーヒーを用意する。

 

「おはようシンディ。」

「おはよう。話が聞こえたけど強盗事件ですって?」

「ああ・・」

「この辺りに逃げ込んだって・・はっきりしてるの?」

「そいつぁ・・わからんよ。さっき来た客ってのは?」

「え?まさか・・あの人が?」

「ははは、そうは言ってない。どんな男だったか知りたいだけだ。」

「・・あ?」

 

そこへ階段を下りてくるゴルゴの姿があった。水差しを持って。

 

「・・アイスウォーターが欲しいんだが?」

「ああ、ごめんなさい。氷の自動販売機が故障だって言ってなかったわね。」

 

ゴルゴより水差しを受け取ると、氷水を入れ始めるシンディ。

そしてゴルゴに話しかけるバート。緊迫感が漂い始める二人。双方ともに視線は鋭く相手を見据えていた。

 

「旅行かね?」

「・・ああ。」

「どちらまで?」

「ソルトレイクシティまで・・。」

「おお成る程。それで一休みってわけか?」

「お待ちどうさま。」

「有難う。」

 

水差しを受け取ると部屋へと戻るゴルゴ。そんなゴルゴを見ながら?

 

「さて・・それじゃ俺達も、出かけるとするか?有難うシンディ。また夕方・・食事に寄るよ。」

「その頃なら多分、兄さんが帰って来てるわ?」

「ハンクが?」

「ええ。」

「そうか。カリフォルニアの農園に行っていたんだな。そろそろ出稼ぎのシーズンも終わる頃か。」

「夕べ、リノから電話があったの。一晩バカ騒ぎしてから帰るって。」

「リノか・・ギャンブルで巻き上げられなきゃいいがな?」

「兄さんは大丈夫よ。この店を建て直す為に、出稼ぎに行ったんだから。」

「判ってる。ほんのジョークさ。ハンクならスロットマシンで5ドルも踏んだくられりゃ下りちまうだろう。」

 

「保安官?」

「何だ?」

「今のヤツですよ。あのカミソリみたいな目付きは、只の旅行者とは思えません。とにかく一度調べたほうが?」

「無線を聞かなかったのか?犯人は二人とも白人で、年だってもう少し若い筈だ。」

「ああ・・そうでしたね。すみません。」

 

マーサに挨拶して、モーテルを去って行く保安官の二人だった。

それを部屋から観察するゴルゴの姿が・・そしてラジオは、昨晩のカジノ強盗殺人事件のニュースを伝えていた。

80万ドルの売上金を奪い、2人のガードマンを射殺したと。

一人の身元は既に割れており、不明のもう一人と共に行方を追っていると。

そこへモーテルに入ってきた車があった。降りてきたのはハンクだった。喜ぶマーサとシンディ。

そして身を潜めながらモーテルに入る人影も?それを部屋から観察するゴルゴだった。

ハンクは、空き部屋で一眠りして休むからと階段を上っていく。

部屋にハンクが入ると、相棒のテッドが金を確認していた。カジノ強盗殺人犯は、この二人だったのだ。

 

「すげえな?」

「ラジオで言ってた通りだ。かっきり80万あるぜ?これは、お前の取り分の20万ドル。」

「ああ。」

「これは俺の取り分の20万。こっちがボスに渡す40万だ。」

「で、これからどうするんだ?テッド。」

「この金をボスに渡したら高飛びだ。」

「高飛びか・・大丈夫かな?」

「ん?」

「気にならねえか?」

「何が?」

「俺達が押し入ったカジノは、ネヴァダファミリーのドン、ウイリー・デ・カーロの縄張りだったんだぞ?」

「ああ・・だが心配いらねえ。ボスが上手くやってくれるさ。この計画は全部、あの人が立てたんだからな?」

「だけど俺達は、二人のガードマンを殺ってるぜ。あいつらはマフィアの用心棒だ。

 こいつは計画に無かった事だし、お前の素性も割れちまってる。それでもボスは上手くやってくれんのか?」

「何とかなるって。」

 

楽観的なテッドと心配を隠せないハンクだった。そしてボスとは一体?

そして暗い部屋で氷水を飲みながら、何かを考えているゴルゴだった。

 

前半終了

 

昼の最中、モーテルに食事に訪れるトラックの運転手達。また仕事だとシンディに言うと、モーテルを次々と後にしていく。

一休みのシンディに起きて来たハンクが食事を頼む・・2人前。訝しながらも用意するシンディ。そしてハンクはシンディに?

 

「・・ところで8号室の客だけど、どんなヤツらだ?」

「ヤツラ?男の人が一人よ。」

「一人?女連れじゃないのか?」

「一人よ。旅行者らしいわ。兄さんが帰ってくる1時間ほど前に来て、少し休みたいって。でも、それがどうかして?」

「どんな男だ?何でもいい。見たままを話してくれ。」

「東洋人らしいけど・・がっしりした身体つきで・・そうね?

 ひょっとすると空手か柔道の先生かしら?一見、刺す様な目でドキっとしたけど。」

「殺し屋に見えなかったか?」

「殺し屋?まさか・・でも一体どうして?」

「な、何・・マフィアの殺し屋がうろついてるって話を、チラっと聞いたもんでな?ちょっと気になってたんだ。」

 

そこへ外から入ってくるマーサが?

 

「殺し屋かもしれないよ?もしかすると。」

「母さん?」

「私には判る。あの男は普通じゃない。ハンク?お前に何も関わりがなければいいんだけど?」

「な、何を言ってるんだよ?母さん。俺に関係あるわけがないだろ?」

「信じていいのかい?ハンク・・」

「も、勿論・・さ。」

 

その時、ゴルゴが階段を下りてきた。ゴルゴを見つめるハンク。ゴルゴはシンディにルームキーを渡す。

 

「あら?もうお帰りですか?」

「・・ああ。」

 

ゴルゴは、それ以上は何も語らず車に乗るとモーテルを去った。一体、目的は何だったのか?

 

「確かに普通じゃねえな。東洋人みたいだけど一体、何者なんだ?」

「私は見えないけど、あの男にはケダモノの匂いがする。」

「ケダモノ?」

「そう・・ピューマのような息遣いなんだよ。」

「でもヤツは行っちまった。行っちまったんだぜ?ははははは・・」

 

乾いた笑いを見せるハンク。マーサは不安を隠しきれなかった。

部屋に戻ったハンクとテッドは食事を終え、出かけようとすると、そこへドアを開けてマーサが銃を持って入ってきた。

 

「ハンク?お前を唆し、リノのカジノで強盗を遣らせた男は何処なの?」

「母さん?」

「私の大事な息子を悪の道に引き入れた憎い男を、私は絶対に許さない。」

 

半狂乱のマーサが誤って銃を撃つが、それはハンクの背中に直撃した。

銃声を聞いて駆けつけたシンディは絶句してしまう。その隙に、金を持ってテッドは部屋から逃げ出す。

シンディは優しい嘘を、母マーサに言うしか無かった・・涙を流しながら。

 

「ハンク?ハンクは何処だい?」

「遠くに行くって・・出て行ったわ・・。」

「ハンク・・ハンク・・ハンクゥ・・・。」

 

テッドは夕焼けに染まる砂漠を一人、車を走らせ何処かへと向かっていた。

 

「ハンク・・ツイてなかったな?・・お前。」

 

テッドは、ある小屋の前に車を止めると、金を持って中へと入る。その中に待っていたのはボスだった。影に隠れ、顔は見えない。

 

「遅くなって・・ちょっとした手違いがあったもんで。」

「お前はぁ・・手違いをしすぎたようだな?」

「え?」

「身元まで知られてしまったぁ。どうするつもりだ?テッド。」

「あ、あんたには迷惑掛けねえように、はええとこ高飛びします。」

「無駄だろうが?身元を知られてしまったんじゃあ?」

 

銃を構え、テッドに銃口を向けるボスが撃ち放つ。ズキュ〜ン。

 

「待ってくれ。絶対に逃げ切ってみせるから?くそ?金だな?金を独り占めにしようと・・ぐわっ?」

 

テッドを撃ち殺すと、銃を懐に仕舞い、金の入った袋を持って立ち去る。

小屋の外に出てきた男・・それは何とバート保安官だった。それを外で待っていたのは・・ゴルゴ。驚きを隠せないバート。

 

「なっ?・・・ウイリー・デ・カーロの仕事師か?

 成る程・・デ・カーロは、この仕事がテッドとハンクだけの仕事じゃないと睨んで、二人を泳がせ、俺に辿り着いたって訳か。

 こんな大仕事を遣ってのけたのが、田舎の保安官だったなんてガッカリしたか?

 しかし言っとくが、田舎の保安官だとバカにするなよ?射撃の腕はユタ州で一番。4年前には大会で優勝してるんだ。」

 

睨み合う二人・・バートが左手の金の入った袋を地面に落とすや否や・・

それが合図だったかのように、二人は懐より拳銃を抜き、撃ち放った。ズキュ〜ン。

バートの額を撃ち抜くゴルゴの弾丸。バートは、ゆっくり後ろへ倒れていった。

それを冷徹に見下ろすゴルゴ。

そしてゴルゴは、車を夕日に向かって走らせ去って行くのだった・・END。

 

ENDING。

 

何というか話自体は悪くないんですが、今ひとつ物足りなさが残りましたね。

淡々とし過ぎてたっていうか・・前話が派手なドンパチだったからなあ^^;

マーサ母子の悲劇、そして最後に笑うのは誰か?

息子を守ろうとして、逆に誤って息子を殺してしまった盲目のマーサ。

そして、それを伝えまいと嘘を教える娘のシンディ・・哀しいですよね。

 

で、強盗を指示したボスの正体は誰?って事だったんですが、キャスティングが少数だけに、ミエミエに怪しかった保安官だった訳です。

それを追ってきたゴルゴということなんでしょうね。描写は無いですが、金を強奪されたマフィアからの依頼だったのでしょう。

他にもゴルゴって、似たエピソードあったよなあ?とか思い出してました。

こういう哀愁めいたエピソードも、ゴルゴって多いですよね。

 

 

さて次回は?

 

「偶然、ゴルゴの乗った航空機がハイジャックされた。乗客達を人質に、無謀な要求をする犯人達。

 イギリス秘密情報部がゴルゴに託した暗号は『賛美歌十三番』の一言だった。

 次回ゴルゴ13『 ジェット・ストリーム 』 ヤツの後ろに立つな!命が惜しければ!」

 

ジェット・ストリーム・・城達也さんのナレーションが何故か思い浮かびます。

昔のFMでは定番のナレーションでしたが・・そういえばゴルゴって前話もですが、ハイジャック話って多いんですよね^^;

どうこのエピソードを料理するかな?まあ次回の楽しみって事で。ではまた^^

 

 

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