死神に迫る恐怖を知らない暗殺者の群れ 『 ゴルゴ13 』 Target.27 『 フィアレス 』を視聴。

 

今回は恐怖を忘れた暗殺者の群れがゴルゴに迫るという話でしたが、BGMも相まって、まずまずではなかったかなと思います。

原作も、私の好きなエピソードの一つなんですけれどね。

ゴルゴのラストのセリフが余り変わってなくて良かったなあ・・渋いのなんのって。

 

さて、ゴルゴの復讐に燃える元KGBソルベノ役を「玄田哲章」さん。

ゴルゴでも良いよな〜とかいう渋い声質のベテラン声優さんです。実際、OVA版のゴルゴを演じてた事がありますしね。

しかし・・舘さんのゴルゴの声に馴染んだなあ・・もう違和感ないや。

 

「ドカベン」の岩鬼正美は印象的でしたね〜。

「銀河英雄伝説」のカール・グスタフ・ケンプの偉丈夫姿とか。

洋画吹替ですと、シルベスター・スタローンや、アーノルド・シュワルツェネッガーなんかが有名ですよね。

あとスティーブン・セガールの沈黙シリーズとか。セガールは「大塚明夫」さんも良く演じられてますが、大体どちらかですものね。

 

しかしなあ・・ブルー・ファイアを「福山潤」さんとは驚きでした。

メガネのオタク・コンピューター少年なんですが。

もうこの方は説明が必要ないですよね。「コードギアス」のルルーシュ・ヴィ・ブリタニア陛下です^^

「フルメタルパニックふもっふ」の椿一成とか個性的役柄が多いですよね。

 

ソルベノの部下セルゲイ役は「中村秀利」さん。

聞いた事のある声なんですが・・思い出せないなあ・・名前も見た事ありますが。

 

情報屋(名前ないのか・・^^;)を「佐々木梅治」さん。

アーロン・マックスウェルを「矢部雅史」さん。

アン・ブラウンを「多緒 都」さん。

 

・・みんな知らない^^;

 

 

さて、あらすじですが・・

 

ホテルで・・列車で・・ゴルゴを、次々と突如襲う者たち。

そんな彼らに共通するのは大事故から奇跡的に生還した後で、何故か行方不明になっているという不可解な事実だった。

ゴルゴは、陰で彼らを操る男イギーリ・ソルベノの情報を得る。

ソルベノは昔、任務を邪魔したゴルゴへの復讐の為、恐怖を感じない「フィアレス」達を誘拐し、死を恐れない戦士に変えていた。

ゴルゴは決着をつけるため、ソルベノの潜伏する街へひとり乗り込んでいく。

 

 

本編

 

とあるホテルに訪れたゴルゴ。彼は自分の部屋に向かうべくエレベーターへ。奥の真ん中に位置を取る。

途中でホテルのエレベーター清掃員が乗り込む。

エレベーターが動き出すと、清掃員は荷物から銃を取り出し・・何と自分の胸に銃口を当てた・・その先にはゴルゴの身体が。

ズキュ〜ン。弾丸は撃った清掃員を貫き、ゴルゴに迫る。

だが・・まるで弾丸が見えるかのように右へと避けるゴルゴ。そのまま清掃員は絶命してしまった・・。

その結果を部下から報告を受ける男があった。何者なのか・・。

 

「そうか・・ダメだったか。」

「残念ながら・・。」

「忌々しい男だ。ヤツに普通の遣り方は通じない。」

「はい。」

「しかし人間には弱点がある。本能に埋め込まれた絶対的なウィークポイントがな。」

「その通りです。」

「次のソルジャーは?」

「既に準備してあります。」

「よし!もっとソルジャーを集めるんだ。」

「はい。」

「期待しているぞ。」

 

その男のノートパソコンの画面にはゴルゴの姿が映し出されていた。

 

 

OPENING

 

 

国内線の旅客機に搭乗していたアーロン・マックスウェルは、ふと窓の外を見ると右のエンジンプロペラが2基とも停止するのを見た。

トウモロコシ畑に緊急着陸をする旅客機。尾翼から火を吹き、右エンジンも爆発して煙が立ち込める。

アーロンは、担架で運ばれながら、燃える旅客機の炎を見つめていた。

 

アン・ブラウンは、山を自家用車で走っていた。下り坂で車の異常に気付く。ブレーキが利かなくなってしまったのだ。

必死に操作するアンだったが、ついにハンドル操作を誤り、崖からダイブ。

車は偶然に麦畑に盛られていた草に突っ込み、アンは九死に一生を得る。

何とか車から這い出し、アンが少し離れた途端に爆発炎上する車。

アンは呆然と、その炎を見つめていた・・。

 

ゴルゴは、列車に乗って移動中に車内を歩いていると、一人の老人が近寄る。

妙な雰囲気に気付いたゴルゴはUターンし、来た方向に戻ろうとする。

それに気付き、老人はゴルゴを追いかけながら口を噛み締めた・・刹那?

ズガ〜ン!爆死してしまう。それを辛くも避けるゴルゴ。

 

 ・・奥歯にプラスチック爆弾か・・。

 

アーロンは自宅に戻った時、家に入る前に何者かに拉致されてしまう。

後日、そのニュースがTVで流されていた。行方不明と。

それと同じ新聞記事を、ゴルゴの情報屋が読んでいた。そこへ、いきなり現れるゴルゴ。

 

「飛行機事故の生存者アーロン・マックスウェル氏が行方不明ね・・うお?・・驚かさないでくれよ。アンタって人は・・。」

「調べは・・ついたか?」

「ああ・・アンタの睨んだ通りだったよ。エレベーター清掃員は船舶遭難。列車の老人は観光ヘリの不時着から救出された。

 ところがだ・・二人とも、それから行方不明になっている。で、突然アンタを狙ってきた。これは偶然じゃないんだろ?」

「・・この女を張ってくれ。」

 

新聞記事を情報屋に渡すゴルゴ。それはアンの記事だった。

 

「・・車の転落事故。運転していたアン・ブラウンさんは軽症。

 な〜るほど・・この女も、大事故から奇跡的に助かった訳か。シアトル行きだな。」

「それから、もう一つ・・」

「インターネットで?そいつは別料金だね・・そ、そういえば調査料は、もう充分貰ってるんだった。」

「・・連絡を待っている。」

 

欲をかこうとした情報屋は、ゴルゴの視線に冷や汗を流したのだった。

シアトルに向かう情報屋。アン・ブラウンの自宅を訪ねるが留守だった。

その彼の目の前で、帰宅してきたアンが誘拐される現場を見てしまう。

そのことを情報屋は、泊まっているモーテルからゴルゴに連絡する。

 

「俺の目の前で、かっ浚われたんだよ。他の誘拐もヤツラの仕業だな。

 でも・・何で一体こんな事を・・ちょっと待ってくれよ。今、情報が入った。」

 

その時、彼のノートPCにブルーファイアという者から連絡が入る。

「答えを知っている」というチャットが。

 

「・・場所はどこだ。」

「おい。俺に任せてくれよ。情報も聞き出してやるって。」

 

チャット画面でワシントンで直接会いたいとのメッセージが。

ネットでは記録が残るから危険だというのだ。そこへ・・

 

「・・もう一度聞く・・場所は何処だ。」

「アンタには負けるよ・・ったく。」

 

まるで画面を見てるかのようなゴルゴのセリフに呆れる情報屋だった。

後日、ゴルゴはワシントンに向かった。そこに待っていたのは少年だった。

 

「・・ブルー・ファイアだな?」

「ふうん・・僕が子供だって事に驚かなかったのはオジサンが初めて。」

「・・情報が確かなら、年齢も性別も関係ない。」

「その考え方、良いです。ここでは話せませんから、ついてきて下さい。」

 

とあるインターネットが出来る場所に移動した二人。そのPC画面に、ある男のデータが現れる。

 

「僕は趣味でFBIのコンピュータにハッキングしてるんです。そんな訳で、誘拐事件に関するFBIの調査報告を見つけたんですよ。」

「・・ソルベノか。」

「知ってるんですか?なら話が早い。

 イギーリ・ソルベノ。元KGB。光恐怖症で、殆ど姿を現さない。あるスナイパーに任務の邪魔をされ、異常な憎しみを抱いています。

 ソ連崩壊後もアメリカに移住して、KGB時代の部下達と共に、そのスナイパーを追跡しているとFBIは考えてますよ。」

「・・ソルベノの仲間のデータを出してくれ。」

 

そして部下とアジトなどのデータが画面表示される。

その後、場所を移動しながらブルー・ファイアは説明を続けた。

 

「選ばれし者なんです・・誘拐されているのは。大事故で余りの恐怖に遭遇し、恐怖を感じる心を失った・・。」

「・・フィアレス。」

「そう、ソルベノはフィアレスの利用価値を見出した。彼等を、死を恐れない兵士にするんです。

 いや・・そうじゃないな。死を恐れないじゃなくて、死を意識しない兵士です、この場合。

 ソルベノに狙われているスナイパーって、まだ生きてるんでしょうか?

 最近、またフィアレスと思われる女性が誘拐されたから、スナイパーはまだ生きてるのか・・凄いな。

 そのスナイパーに一度、逢ってみたいんですよ。おじさんも、そう思いませんか?

 そんな事、どうでも良いか。ま、貴方がこの情報をどう使おうと、僕には関係ありませんね。

 良いギャラありがとう。これでパソコンのグレードを上げられます。ママがくれる小遣いだけじゃ足りないんだ。」

 

去っていくブルー・ファイア。呆れた顔で物陰から出てくる情報屋。

 

「全く呆れたガキだ。で、これからどうするね?」

「・・ソルベノの隠れ家がある街に、俺が行くという情報を流してくれ。」

「ヤ、ヤツラと決着を付けにいくっていうのか?一人で?」

 

驚く情報屋。ゴルゴは冷徹な顔を見せるだけであった・・。

 

 

前半終了

 

 

とある日の夕刻、ソルベノの隠れ家の一室で椅子に縛られた女性がいた。アンであった。

そこへ部下のセルゲイが現れ電気を点けると・・ソルベノの悲鳴が。強い光にソルベノは弱かったからだ。

電気を消し、薄明かりのみに変える。アンは朦朧とした意識で尋ねた。

 

「何故・・私に、こんな事をするの?」

「お前が大事故から生き延びたからだ」

「・・怖いか?」

 

ソルベノの指示でナイフをアンに突きつけるセルゲイ。だが・・薄明かりの中、アンは微動だにしない。

セルゲイは、彼女の後ろにある花瓶を叩き割る・・だが無反応なアン。

 

「フィアレスです。」

「思った通りだなあ?アン。お前はフィアレスだ。」

「フィアレス?」

「フィアレスになったお前には、恐怖の感覚がない。大事故で経験した恐怖と、脳の原始的恐怖発生システムが崩壊している。」

「・・恐怖がない?」

「恐怖が本能に組み込まれた普通の人間は、反射的に目を閉じ悲鳴を上げる。だが・・お前は何も感じなかった。」

 

セルゲイにナイフを突き付けられながら、確かにアンは無反応だった。

 

「お前には、私のソルジャーになるための訓練を受けてもらう。」

「ソルジャー?」

「俺を苦しめてきたゴルゴ13と呼ばれるスナイパーを殺す。優秀なソルジャーになるんだ。」

「あたしには・・関係ないことだわ。」

「ははは・・そう。関係ない。だが、お前は薬で私の命令に逆らえなくなる。しっかり鍛え上げろ。」

「はい。」

「男の方はどうだ?」

「指示通り、訓練をすすめています。」

「もうすぐ私のソルジャー達が、あの男を殺す。」

 

後日・・ソルベノが待ち受ける中、その街にゴルゴが姿を見せた。

長距離バスを降り、ホテルに向かうゴルゴ。それを監視しながらソルベノに報告するセルゲイ。

 

「ヤツが来ました。予想通りホテルに向かっています。」

 

ボーイに部屋に案内されるも、ボーイが言い忘れた事があるとノックする。

部屋の扉のノブを開けるや否や・・ボーイが銃を構えて撃ち放つ。そして部屋へ飛び込むもゴルゴの姿は見えない?

銃撃を察し、隠れていたのだ。ボーイを殴り飛ばすゴルゴ。ボーイは胸のボタンを押す。

危険を察知し、部屋を飛び出すゴルゴ・・刹那?ボーイは爆発した。

ボーイは身体に爆弾を仕込んでいたのだ。彼もソルジャーだった。

 

騒ぎの中、部屋を後にし、地下の駐車場に向かうゴルゴ。レンタカーを手配していたのだ。

そのトイレで化粧するアン。その表情は歪であった・・不気味な笑みを浮かべて。

 

車に乗り込み、駐車場を出ようとするゴルゴの前に車が突っ込む。

後ろに下がろうとすると、後ろからも車が猛スピードで襲い掛かる。

俊敏に車から飛び降りるゴルゴ。乗っていた車はサンドイッチ状態で、突っ込んできた車と諸共に炎上。

ゴルゴは地下駐車場へと戻る。そこへ近寄る女・・アンだった。・・そして話しかける男。

それは行方不明だった筈のアーロン・マックスウェルだった。

 

「何かあったんですか?」

 

空ろな表情で、胸ボタンを握るアーロン。危険に気付き、銃で彼を撃つゴルゴ。

額を撃ち抜かれるも、胸のボタンを押すアーロン・・刹那、爆発。

爆発を避けたそこへ突っ込んできたのは、空ろな目をしたアンだった。

手をバッグに入れたままの不自然な格好で・・刹那、彼女も爆発した。

壁で爆発を凌いだゴルゴは、駐車場に無事な姿を見せる。

セルゲイは・・無念な声でソベルノに報告した。

 

「ダ、ダメです。ソルジャー達が同時にヤツを狙いましたが・・まだゴルゴは生きてます。」

 

身を潜めるセルゲイの車の前を通り過ぎるゴルゴ。

セルゲイは、絶好のチャンスとばかりに車を動かし始める。

 

 ヤツは気付いてない。あれだけの攻撃を受けた後だ。今なら・・殺れる!・・今だっ!!

 

アクセルを大きく踏み込み、車の速度をあげるセルゲイ。ゴルゴを車で跳ね飛ばそうというのだ。

ホイール音を、けたたましく上げながらゴルゴに迫る。

咄嗟に横へ飛び、避けながらセルゲイを撃ち抜くゴルゴ。

弾はセルゲイの左眉間を貫き・・即死、車は壁に突っ込み・・大破。

 

セルゲイの死を確認したゴルゴは、ソベルノのアジトへと向かった。

ソベルノは、セルゲイからの連絡が途絶えた事で、彼の死を確信した。

 

 完璧なソルジャー達が殺られたとは・・何故だ。ヤツには弱点が無いというのか?・・ヤツは来る。

 

ソベルノのアジトに姿を現したゴルゴ。

暗い書斎にはソベルノが座って、彼を待っていた・・一人で。

後ろを向いている彼の背後に迫るゴルゴ。

 

「流石、ゴルゴ13だ。私を覚えていたのか。

 ここまで乗り込んで来られては、ジタバタしても始まらない。もう終わりだ。覚悟を決めたよ。

 知っているだろうが、私は光に弱くてね。こんな暗い部屋で、君を迎える失礼を許してくれたまえ。

 今、明かりを点ける。私を撃つといい。余り長く私を光に曝さないでくれたまえ。死に逝く者の・・最後の願いだ。」

 

明かりが点けられ・・銃を懐から出すゴルゴ。振り返るや否や、後ろのカーテンを撃ち抜く。

そこには・・銃を構えたソルベノの姿があった。椅子に座っていたのはスピーカー内臓の人形だったのだ。

ソルベノは、スピーカーを通してゴルゴに話しかけていたのだった。

 

「ど、どうして私が・・ここに居る事が判った?」

「・・スピーカーを通した声は、どんなに精密機器を使っても違うものだ。生の人間の声とはな。」

「何故だ・・何故、私が作り上げたソルジャーが・・死を恐れない完璧なソルジャーが、お前を殺せなかったのだ?」

「死の恐怖・・恐怖だけが、我々を危険から遠ざけてくれる。」

「うおお・・」

 

カーテンを引きちぎり、倒れ付すソルベノ・・そして息絶える。冷たくソルベノの死体を見下ろすゴルゴ。

 

「死の恐怖があれば生き残っていく事が出来る・・俺は、そうしてきた。」

 

ゴルゴは、死んだソルベノにではなく、自分に言い聞かせるかのように呟く。

そして外は静かな満月が全ての終焉を示すかのように輝いていた・・END。

 

ENDING

 

 

いや〜、まずまずの出来映えでしょうかね。そんなに原作と差異もないですし。

尺の関係上、多少のセリフのカットは止むを得ないですしね。ソルベノも玄田さんが良い味を出してましたし。

しかしまあ・・アンとアーロンの表情が、なかなか怖かったですね。あの差異・・同一人物とは思えない描写でした。

アーロンとアンのエピソードは、原作通りでしたしね。 操られるフィアレスのソルジャー達。フィアレスの描写は、あんなものかな。

 

恐怖を全く感じない・・これも不幸な話ではあります。傷つく事を恐れないっていうのは、相手に対して脅威ですからね。

普通でしたら返り討ちなんか、とてもムリな話でしょうが・・。

 

にしても、ブルー・ファイアとルルーシュが同じ声って判らないですよ。声が全然とまでは言いませんが、違いすぎますもの。

最初は判らなかったなあ・・聞いてて、アレ?これってまさか?みたいな。

エンディングテロップみて・・はあ・・って感じでしたしね。見直しても、良く使い分け出来るなあ・・と感心してしまいました。

声優さんって、ホントに凄いわ(苦笑)。

 

 

で、次回ですが・・

 

「雨降る日・・罪深き女セシリアが、ゴルゴに出逢った。偶然にも二人は同じフライトで再会。

 しかし、その航空機は事故に巻き込まれる。危ない状況の中、セシリアはゴルゴに激しく惹かれて行くが?

 次回ゴルゴ13 『 白夜は愛のうめき 』 ヤツの後ろに立つな!命が惜しければ!」

 

あれ?・・これも聞いた事はあるんだけど、思い出せない。原作を持って無いし。

どんなエピソードだったかなあ・・まあ次回の楽しみって事で。ではまた^^

 

 

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