嵐の海で死神とシージャッカーの死闘 『 ゴルゴ13 』 Target.31 『 ANGRY WAVES 』を視聴。

 

嵐の海でタンカーをシージャックした犯人達とゴルゴの対決って話でしたが・・シャドウが印象強かったかな?

今ひとつ盛り上がりに掛けるのは仕方ないのかなあ。ゴルゴとシャドウの対決の場面は、案外楽しめましたけれど。

 

その狙撃者シャドウを演じるのが「大川 透」さん。

よく聞く声なんですけどね〜。渋くて私の好きな声質な方ですね。

でも覚えてるのは「なのはStrikerS」のゲンヤ・ナカジマ(スバルの父)ぐらい。

「名探偵コナン」でも何度か聞き覚えがあるんですが・・劇場版もあったような。

余り見てないですが「鋼鉄三国志」でも出てた気が・・。

名前は覚えてないですけど、「蒼穹のファフナーRIGHT OF LEFT」のL計画の責任者を演じてたのが、確か大川さんでしたっけね。

 

フラナガンは、また「有本 欽隆」さんでしたね。

ゴルゴって渋い役柄の方が多いので、こういうのを毎回楽しみにしてます。

一度、演じた情報局関連の役の方は何度か出演が期待出来そうです。SISのヒューム部長みたいな。

 

 

さて、あらすじですが・・

 

ニューヨークからリバプールへ向かう原油を積んだ大型船「DEXY」が、武装した一団にシージャックされた。

犯人たちの目的は原油を盗む事だった。20数名の人質を乗せ、国外逃亡を図るシージャッカー達。

この事態にCIAのフラナガンは、人質奪回と犯人殺害をゴルゴに依頼する。

ゴルゴは特注の水中スクーターに乗り海の中から「DEXY」へと近づくと、船尾を爆破して船の動きを止め、船内に潜入する。

嵐の甲板にて、犯人の射撃屋・シャドウとの直接対決が待ち受ける!

 

 

本編

 

 

フロリダ沖・・嵐の海の中を一隻のモーターボートが疾走していた。

一組のカップルが乗って・・男は双眼鏡を眺めながら何かを探していた。

そして・・男は目的のものを見つける。タンカー「DEXY」号。

男の名はシャドウ、女の名はジーナ。

 

「ジーナ、あの船に向ってボートを走らせろ。もっと近づけろ。船の側面に沿って走らせるんだ。」

「ええ?」

 

荒れ狂う波の中、ボートはタンカーに近づく。そしてシャドウはライフルを構えた・・そのスコープに映る爆弾。

彼の一撃が爆弾を射抜き、爆発。それはレーダーマストだった。

通信機能とレーダーを使えなくしたのだ。救難信号を送れなくする為に。

それを合図にシャドウの仲間達が、艦橋になだれ込む。シージャックだった。

現況を見届け、現場を立ち去るようにジーナに促すシャドウ・・だが?

 

「ようし・・戻るぞ・・ジーナ?」

「あんた・・また刑務所に戻りたいの?刑務所のコンクリートの壁が迫ってくる夢に魘されて・・飛び起きたの夕べの事じゃない。

 それを・・また、こんな事に手を出して・・こんなモノ持ってるから・・」

 

シャドウの狙撃銃を握り、取り上げて捨てようとするジーナ。

 

「おい・・よさんか。」

「もういや・・人に散々苦労を掛けておいて、やっと出てきたと思ったら、またこんな・・」

「黙らねえか。おめえじゃ10万ドルの現金がどんなモノか判りゃしねえ。」

「そんなもの・・判りたくもないわっ!」

「ええい・・」

 

もみ合う二人・・ズキュ〜ン。そして一発の銃声が嵐の海に轟く。

誤って銃が暴発してしまったのだ。その弾がジーナを貫いて・・。

血を流し倒れるジーナ。そして荒波にボートから落とされるシャドウ。

海面に出たシャドウの視線の先にはボートがどんどん流されていった。

仕方なくシャドウは、タンカーの仲間に救援を求め回収されたのだった。

 

 

 

OPENING

 

 

 

ハリケーン・シャロンがフロリダを席捲していた。風速50m、952ヘクトパスカル。

ゴルゴは、その情報をTVで確認し、部屋を後にした。

 

そしてCIAのフラナガンは、部下のスミスとハリケーン情報を見ていた。

 

「厄介な時に、厄介なものが来たもんだな。」

「全くです。」

「少し早いが出た方が良いだろう。」

「詳しい事は車の中で聞かせて下さい。」

 

嵐の中、車で桟橋に向うフラナガン達。

 

「2万6千トンの原油を積んだ大型タンカーDEXY号が、ニューヨーク港からリバプールに向う途中シージャックされた。

 DEXY号は現在、大西洋を南に向って進んでいる。

 20数名の乗組員が人質となっている為、迂闊に手出しが出来ない状態だ。

 犯人達の目的は、DEXY号の積んでいる原油だ。

 我々が、DEXY号を奪回する為には・・もはや犯人全員の射殺以外方法はないと判断した。

 DEXY号がアメリカの領海の外へ運ばれてしまった瞬間から、我々には・・もう手出しが出来ない。

 その時、人質は必要なくなり、全員・・命を絶たれるだろう。」

「それで、あの男に仕事を依頼したんですね?でも・・本当に来るんでしょうか・・そのゴルゴ13という男は?」

「約束した事は、必ず護る男だ・・。」

 

桟橋の灯台についたフラナガン達はゴルゴを待った。風雨は激しさを増し、高波も酷くなる一方であった。

 

「あと5分で指定された時間です。しかし、まったく迷惑な場所を接点に選んでくれた。」

「ゴルゴ13という男が、今まで生き延びてこられたのは、彼の完璧な警戒心に因るものだ。

 ましてや我々が相手だ。ホテルのロビーで会談という訳にもいくまい?

 それに、もし彼の敵がいたとしても、ここなら隠れようがない。」

「じゃあ今も何処からか、彼の眼が我々を観察しているという事ですか?」

「ああ・・多分そうだろうな。」

 

そこへ一隻のモーターボートが嵐の海を疾走し、向ってきた。それを操るは・・ゴルゴであった。

 

「・・時間通りだな・・まさか、この荒波の中から出て来るとは思わなかったよ。」

「・・乗ってくれ。話は海の上で聞こう・・操縦しろ。」

「は、はい。」

 

スミスにボートの操縦を指示し、フラナガンと話し始めるゴルゴだった。

 

「・・というわけでDEXY号は、武装した一団に乗っ取られた。

 犯人グループの3人は、マフィアのボス・ウィスキージョーの組織の人間であると判明している。」

 

何枚か写真をゴルゴに手渡すフラナガン。 

 

「それがウィスキージョーだ。主犯は彼の右腕といわれる男で、通称ボンバー。その手下のルイとボブ。

 それから、もう一人。通称シャドウと呼ばれているフリーの狙撃屋だ。

 今回のシージャックの為に、ウィスキージョーが特別に雇った男で、海兵隊で表彰された事もある凄腕のスナイパーだ。

 厄介なのは・・ヤツの性格が、気が短いということだ。下手に追い詰めたら、何を仕出かすか判らない。 」

 

その頃、DEXY号に迫る巡視艇があった。ハンドマイクで説得しようと試みる。

だが、その者達を次々と射殺してゆくシャドウ。

その彼等の情報を齎したのは瀕死のジーナだった。シャドウの命が惜しさに、必死で情報をCIAに話していたのだった。

 

「・・この短時間で、よくそこまでの情報が掴めたな?」

「タレコミがあったんだよ・・シャドウの女からな。 全く・・女というものは判らん生き物だ。

 知っている情報を全て話す代わりに、シャドウを助けて欲しいと言って来た。」

 

現場に迫るNAVYの駆逐艦。シャドウは、船のキャプテンを射殺し、吊るし上げて脅す。

 

「ほんの見本だ。手を引かねえんなら皆、殺してやるという意味のな?最後の一人を吊るすまで・・諦めねえっ!」

 

タンカーの横腹で、吊り下げられたキャプテンの死体が荒波と強風で揺れる。

駆逐艦は、止む無く後退してゆく。

ボートではフラナガンは、依頼金のケースを開けて金をゴルゴに見せていた。

 

「報酬は、この通り3百万ドル用意してある。」

「・・返事は、DEXY号を見てからにしよう・・代わってくれ。」

 

後退する駆逐艦の横をゴルゴの操縦するボートが走り抜ける。

ゴルゴはDEXY号を見て、どうしようというのだろうか?

 

「このまま近づいたんでは、ヤツの絶好の的になってしまうぞ?」

「何をするというのだ?ゴルゴ13。」

 

ボートを操縦しながら、双眼鏡でDEXY号を観察し始めるゴルゴ。

その甲板には、銃を持ったシャドウの姿があった。

 

「無茶だ。これではまるで撃ってくれと言ってるようなもんだ。」

「・・ゴルゴ13?」

 

そしてシャドウのターゲットスコープが、ゴルゴを遂に捉えた。

数発の弾丸がボートのゴルゴに迫るが・・フロントガラスに弾かれる。

慌てるフラナガンとスミスは無傷なゴルゴに驚く。

フロントガラスは防弾になっていたのだ。ボートはDEXY号を離れてゆく。

ゴルゴは、シャドウの射撃の腕を確認したかったのだろう。

 

「これは・・一体?」

「防弾・・ガラス?」

「大揺れの船上から、1射でこの快速艇を正確に撃ってきた・・プロだな。それも並のプロじゃない。」

「・・そうらしいな。引き受けて貰えるのか?Mr.ゴルゴ13。」

「・・DEXYの図面と、彼等が使っている銃を調べてくれ。相手の持ち物は知っておきたい。」

「おおっ・・やってくれるか。」

 

安堵するフラナガン。そしてゴルゴは、どんな策で臨むのか?

 

 

 

前半終了

 

 

 

荒れ狂う海・・ゴルゴは買った女と情事をしながら、時を待っていた。電話を掛けるゴルゴ・・相手はフラナガンだった。

 

『時間に正確だな?ゴルゴ13。』

「・・DEXYの位置は?」

『現在フロリダ沖、北緯33度、西経73度の辺りを、およそ12ノットの速さで南南西に進んでいる。

 あと2時間程で、アメリカの領海を出るだろう。沿岸警備隊にJホークを用意させた。』

「・・判った。」

 

ゴルゴは、業者に依頼した水中スクーターを受け取り、ヘリに乗り込む。

その頃、駆逐艦ではNAVYの指揮官キンメルとフラナガンが話していた。

 

「ゴルゴ13ですと?私としては、そんな得体のしれない男に、この仕事を任せる貴方の気持ちが理解出来ない・・Mr.フラナガン。

 私は既に地元の沿岸警備隊から射撃の名手10名を選出し、狙撃班を編成した。

 御覧のように、彼等が手にしているライフルには、ナイトビジョンサイトPVS40が装着してある。

 つまり・・暗闇でも相手の放出する赤外線を感知して、サーモグラフィ画像を映し出す事が出来る。

 2隻のランチに分乗した狙撃班がDEXYに近づき、両舷から一気に犯人を射殺する。」

 

DEXYの上空をヘリが飛び去り・・前方へと去って行く。

 

「まもなくDEXY前方5百mです。本当によろしいのですか?Mr.デュークトウゴウ。」

「・・機材を降ろしたら・・速やかに、この場から離れてくれ。」

「は、はい。」

 

ヘリから海面に降下するゴルゴ。そして機材が次々と海面に落とされる。

 

「待ってください、Mr.キンメル。私が問題にしているのは狙撃班の自信と、その確実性なんです。

 君達が優秀なのは、私も知っている。

 しかし君は荒れ狂う海上で、木の葉のように揺れるボートの上から射撃をした事が過去に何度あるのかね?」

「・・ありません・・一度も。」

「それじゃ一発の弾丸で、確実に犯人を倒せる自信があるのかね?」

「それは・・やってみなければ判らない事です。」

「・・ふう。」

 

ため息をつくキンメル。狙撃班の不安は無理からぬ事であった。

荒れ狂う海上からの遠距離狙撃・・どうしても租点はズレるだろう。

精密射撃など望むべくもない状況なのは歴然としていたからだ。

 

そして水中スクーターで、DEXY号に迫るゴルゴ。

海中からワイヤーをDEXY号のスクリューに纏わせ、その先に爆弾が?

DEXY号艦尾で爆発が起こる・・。

 

「ヤツラは駆逐艦を見ただけで、船長を血祭りにあげた暴漢共です。

 百%成功の確信が無い限り、下手な手出しは慎まなければならないんです。」

「それでは一体、そのゴルゴ13という男に・・どれだけの信頼が持てるというのですか?」

「少なくとも今、世界でただ一人・・百%の確率を持っているかもしれない男です。」

「駆逐艦シーフォークから入電です。

 進路370を取っていたDEXY号は、0時30分・・突如小爆発と共に船足が鈍り、機関音スクリュー音共停止しました。」

「ゴルゴ13だ・・あの男が動きだしたんですよ。」

 

吊り下げられた船長の死体・・そこに異常が?ゴルゴが現れたのだ。

何と、その吊り下げられたロープを使って船内へ潜入しようとしていたのだ。

アクアラングなどを海中に投げ出し、ゴルゴはロープを使って登り始めた。

 

DEXY号の機関室は完全浸水して停止。船を動かす事は出来ない。

焦りを見せるシャドウ達は、人質で状況打開を図ろうとする。

シャドウの指示で、ルイとボブがブリッジへ向うが・・そこにはボンバー達の死体が?

 

「ボンバー・・」

「殺られてるのは皆、俺達の仲間ばかりだ。それも頭か心臓を一発でブチ抜かれてる・・え?」

 

ルイとボブが撃鉄の音で振り向くと、そこにはゴルゴが立っていた。

そして2発の銃声がブリッジに轟き・・敢え無くルイとボブは死んだ。

 

巡視艇が投降を呼びかける声に激怒し、銃を乱射しまくるシャドウ。

 

 

 

「ふざけやがって。くそ・・あいつら、何をやってる?」

「・・諦めるんだな・・。」

「・・何?チッ・・」

 

声のする方向を見上げたシャドウは、クレーン上に人影を見つける。それはゴルゴだった。

慌てて銃口を上に向ける・・刹那?ゴルゴはクレーン先のワイヤーフックを持ち、飛び降りる。

シャドウは下へ降りるゴルゴに上から下へと照準を合わせる。

ゴルゴも下に下りつつ銃を撃ち放った・・。

 

銃口を向け合う二人・・静寂が流れ、それが途切れる。

シャドウの胸を、ゴルゴの銃弾が撃ち抜いていたのだ。

後ろの手すりに倒れ掛かるシャドウ。

 

「・・何者だ・・射撃で一番難しいのが・・下へ向って落ちる標的だ。

 しかも・・わざと俺に声を掛け・・俺が銃口を上げた瞬間を狙って降りて来た。

 狙撃屋の一番の盲点を突いたって事は・・お前も?名を・・聞いておこうか?」

「・・ゴルゴ・・13。」

「ふ・・ははは・・ぐ・・」

 

シャドウは、そのまま俯き・・息絶えた。荒波がシャドウの身体に打ち寄せる。

ゴルゴは仕事を終え、黙ってシャドウの死体を見つめるのだった・・・END。

 

 

ENDING

 

 

 

え〜と・・やっぱり覚えてないエピソードでしたね。ラストが呆気なさ過ぎて「は?これで終わり?」って感じでしたね。

そこまでの流れが、ゆったりとしすぎた感もあり、終盤が急ぎすぎみたいな。

何時もと違いラストにも少し不満が残ったかなあ・・絵も今ひとつだったし。

 

場面と場面の繋ぎが唐突で、後半はじめのゴルゴの情事場面も唐突すぎて。

原作って、どうだったのかなあ・・嵐の海に向うのに体力消耗して?

まあ鉄人ゴルゴですから・・底無しのスタミナなのでしょうが。

 

シャドウの出ている場面は、そこそこ楽しめたんですけどね。

尺的に仕方なかったのかなとか考えてはみてますが、物足りなかった話です。

何となくもっと面白く出来そうな素材な感じはしたんですけれどね。

 

 

 

さて、次回ですが・・

 

「今度の依頼は空中狙撃。ゴルゴと依頼主アープは、小型ジェットでターゲットの下へ。

 ところがアープを憎む男が、密かに別の殺人計画を遂行していた。二つの殺意が、思わぬ危機を齎す。

 次回ゴルゴ13『 殺意の交差 』ヤツの後ろに立つな!命が惜しければ!」

 

あれ?・・これも聞いた事はあるんだけどなあ。どんなエピソードだったかな・・まあ次回の楽しみって事で。ではまた^^

 

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