死神への依頼料の相場? 『 ゴルゴ13 』 Target.32 『 殺意の交差 』を視聴。

 

話を見てて内容を少し思い出しましたが、アープがゴルゴと知らないにしろ、凄い狙撃依頼料だなあ・・と思いましたっけ。

ゴルゴの相場の1/60・・知らないとはいえ、怖い者知らずなおっさんだ。

 

ゴルゴへの依頼人ジョナサン・アープを演じるは「柴田 秀勝」さん。

相変わらず渋い声のベテラン声優さんですよね。

私には「タイガーマスク」のミスターXが余りにも印象的です。

他に「ザ・ウルトラマン」のゴンドウ・キャップとか、

「宇宙海賊キャプテンハーロック」の切田長官とか、

「宇宙空母ブルーノア」の土門鋭艦長とか、

「惑星ロボダンガードA」のキャプテンダンとか。

「マジンガーZ」のあしゅら男爵(男の方ね)は独特でしたっけ。

「銀河英雄伝説」のグレゴール・フォン・ミュッケンベルガー元帥も良いなあ。

「仮面ライダーストロンガー」でジェネラルシャドウの吹き替えもしてたっけ。

「星獣戦隊ギンガマン」のセイハブ船長とか特撮吹き替えも多いですね。

 

影の依頼人アルバー会長は「川久保 潔」さん。

この方も、また相変わらず渋い声のベテラン声優さんです。

「キャプテンフューチャー」のサイモンライト教授が印象的かな。

 

ボーリング場の整備員チャックを「檜山 修之」さん。

「幽遊白書」の飛影が印象的かな。

「機動戦士ガンダムSEED」のムルタ・アズラエルは驚きましたが。

「名探偵コナン」で京極真という実に天然ながら二枚目を好演されてましたね。

「魔法少女リリカルなのはA's 」で仮面の男もしてましたっけ。

最近で一番印象深かったのが「ガンバレ俺!」のセリフの「ロザリオとバンパイア」の小宮砕蔵でしょうか。

「星獣戦隊ギンガマン」で銃頭サンバッシュの吹き替えしてたなあ。

この方って、特撮作品で怪人役吹き替えも意外に多いんですよね。

 

アープの恋人アンを「小清水 亜美」さん。

最近売れっ子の声優さんです。

この人だったら、やはり「コードギアス」のカレン・シュタットフェルトでしょ。

他にデビュー作「明日のナージャ」のナージャ・アップルフィールド、

「舞-乙HiME」のニナ・ウォンとか、

「舞-乙HiME 0〜S.ifr」のシフル・フランとか、

先日の「名探偵コナン」で虎田由衣でゲスト出演してましたね。

これからヒロインとか増えるんだろうなあ・・多分。

 

 

さて、あらすじですが・・

 

ABCレジャーコンツェルン会長のアルバーは、ジョナサン・アープという男に後ろ楯になってやると話しをもちかけ、

調子に乗ったアープが自らブラウン社長殺害計画を立てるよう仕向けた。

そしてアープは、アルバーの思惑通りブラウン社長殺害をゴルゴに依頼。

ゴルゴはアルバーの依頼通り、アープを利用して任務を遂行する。

そのとき裏では、ゴルゴさえも危険をもたらす別の殺人計画が進行していた。

 

 

 

本編

 

あるトレーニングジムでトレーニングを続けるゴルゴ。

それを観察している一人の男が居た。

名をジョナサン・アープ。

彼は、トレーニング後のゴルゴに近づき、気安く話し掛ける。

アープの目的は、何なのだろうか?

 

 

OPENING

 

 

ゴルゴを強引に馴染みのキャバレーに招いたアープは、彼に酒を勧める。

ゴルゴは用件を問いただし、アープは話し始めた。

 

「とにかく俺を連れてきた理由を聞こう・・ワイアット・アープ。」

「い、いやですよ・・そんな呼び方をしちゃ。」

 

懐から封筒を取り出したアープは、それをゴルゴへ差し出す。

中身は5万ドル。

彼は、ゴルゴを知らずに狙撃依頼をしようとしていたのだ。

ジムでの一週間を観察し、ゴルゴが狙撃のプロだと確信したアープは、自分の目論む計画に、もってこいの人材だと判断したのだった。

 

「・・そういう訓練をしていますと、銃なんか撃ち易いでしょうなあ?」

「・・結論だけ話してくれ。」

「ちょっとトリガーを引いてもらうだけで良いんです。それで5万ドル・・如何ですかな?」

「・・俺に殺しをやれ・・と?」

「そんなヤボな事は言わんで下さい。指先を動かすだけです。

 おまけにバレる事はない・・絶対に。お膳立ては全て出来ているんです。

 ただ引き金を引いて貰うだけで・・お願いです。

 私は、何としても遣り遂げなければいけない。」

 

翌日の朝・・とある教会でゴルゴは誰かを待っていた。

そこに現れる車・・そして車椅子に乗った男が女性に押されて出て来る。

彼の名はアルバー。ABCコンツェルン会長であった。

彼は、アープを唆し、ライバルを消そうと目論んでいたのだ。

 

「ワシが遅れたのではなく、アンタが早く来すぎたのだという事を・・まずは確かめておきたい。

 ところで・・ジョナサンは、食いついてきたかね?」

「・・俺の手の運動を見てな・・。」

「それで良し。

 後の手筈はジョナサン・アープが全てする筈だ・・ブラウン暗殺計画のな。

 報酬は3百万ドル、指定のスイス銀行に入れておいた。

 それでは・・成功を祈る・・Mr.ゴルゴ13。」

 

その場を離れるゴルゴ・・そしてアルバー。

影で蠢く策謀・・アルバーは、ゴルゴに何をさせようというのだろうか?

 

後刻、アープに連れられてゴルゴはボーリング場にやって来た。

そこはアープが任されているボーリング場であった。

そこで一人の女性がボーリングに仲間と興じていた。

彼女の名はアン。アープの若き恋人であった。

そして・・その彼女を、暗い情愛で見つめる男チャック。

チャックは、そのボーリング場の整備員であった。

彼は、機械室からアンを何時も眺めていた。

そしてアープに憎悪を滾らせていたのだ。

今日もアンが、アープに抱きつくところを目の当たりにして、彼への憎悪を募らせていた。

 

元プロボウラーだったアープは、マイボールでボウリングをするのが彼の日課の一つだった。

マイボールは、彼の宝物・・御守りのようなものだったのだ。

この日、ストライクが取れなかったアープは、機械の異常に気付く。

きちんと整備をしてないとチャックを呼びつけ叱るアープ。

チャックは、叱られながら一層、アープに憎悪を漲らせる。

チャックを下がらせると、アープは、ゴルゴを一室へと案内した。

打ち合わせをする為だった。

 

「さあ、どうぞ奥へ。どうしました?掛けて下さい。」

「・・気にするな・・立っていても、話は聞ける・・。」

「そ、そうですか・・それでは、私の計画を説明しましょう。

 この部屋は防音、防弾になっています。密談には、持ってこいでしてね。

 それも、本人の肖像画の下で・・何とも皮肉なもんですな。」

 

椅子に座ったアープは後方の絵を見ながらニヤッと笑った。

その部屋に飾られた絵・・それは、アープの上司ブラウンの肖像画だった。

アープは地図を広げ、ゴルゴに説明し始めた。

 

「さて・・社長のブラウンは、飛行場を17時きっかりに飛び立って カナダの自宅に帰る。

 正に判で押した様な、正確な日常です。

 先回りした我々は、17時15分に別の飛行場から離陸して、ミシガン湖上空で待ち受ける。

 先ず逃がす事は在り得ませんな。

 銃にはノクトビジョンを装備してありますから、暗くても大丈夫です。」

「・・必ず一人で来るのか?」

「マニアですからな。仕事を終えたら・・私は、証拠品である飛行機を、始末に行きます。」

「・・海か?」

「それは言えませんよ・・お互いの為に。一言、言わせて貰いましょう。

 私が社長になれば、アンタなんかには手の届かない存在になるんですよ?

 まあ私だって、貴方の将来を考えてあげても良いと思っているんです。

 持ちつ持たれつって事で行きましょう。」

 

アープは二つのグラスにウイスキーを入れて水割りを作り、一つを差し出す。

だがゴルゴは何も言わず、アープを鋭く見つめるだけだった。

アープは、それを見て何を思ったか?グラスの水割りを飲み干した。

高笑いしながら・・そこへ電話が入る。部下からだった。

自分のボールを車に積んでおくように指示する。

 

「あのボールは私の御守りでしてね。アイツを持っていると気持ちが落ち着くんですよ。」

 

ゴルゴはブラウンの肖像画を眺める・・ターゲットの顔を。

その頃、アープより指示された部下が、彼の車にボールバッグを載せていた。

それを見つめる視線が一つ・・チャックだった。

彼も、同じデザインで同じ色のボールバッグを持って・・。

そして部下が車を離れ、ビルの中に戻ると、急ぎ車に駆け寄った。

 

「見てろよ・・見てろよ。うわっ?・・はあっ・・はあっ・・」

 

バッグを摩り替えようというのだ。危うく落としそうになり慌てるチャック。

一体、ボールバッグの中身は何なのだろうか?

バッグを摩り替えると、急ぎ隠れるチャック。

そこへアープとゴルゴが現れ車に乗り込むのを見つめ、ニヤッと笑う。

 

「バカ・・あのバカ・・ひひひひひ・・」

 

走り去る車を眺めながら、チャックは暗き笑いを堪えていた。

 

 

 

前半終了

 

 

 

車を運転しながら、アープは自分の腕時計が止まっている事に気付く。

腕を揺らして見るも、動きそうにない。

その様子を黙って見つめるゴルゴ。

 

「この時計も、どうやら寿命が来たようです。

 何でも新しいモノに取り替えないといけませんな・・はははは。」

 

飛行場に着いた二人は、小型ビジネスジェット機に乗り換える。

アープは、大事そうにボールバッグを飛行機へと持ち込んだ。

アープは操縦席に付くと、エンジンをスタートさせ飛行機を離陸し始めた。

左手の時計で時間を確認するゴルゴ。

 

離陸した後、ゴルゴは銃の確認を行う。

その仕草を見てアープは感嘆する。

 

「流石に慣れた手付きですな。

 見りゃ判ると思いますが、銃はターナー。弾はアーマーピアシングです。金が掛かりましたよ。

 犯罪が発覚する最大の要素は、何だと思われますか? 

やはり目撃者の有無。そして物的証拠じゃないですかね?

 しかし我々の仕事には、それが全く無い。

 この広い大空、目撃者は皆無。銃と飛行機を始末すれば、物的証拠は何一つ残らない。

 ふふ・・どうです?これこそ完全犯罪というヤツですよ、ふはは。」

「・・ABCレジャーコンツェルンは、 3人のイニシャルを取った名前だそうだな?」

「・・そうです。

 クレイタンは自動車事故で死に、ブラウンは死ぬとなると、残るはアルバー会長だけになりますな。

 この人が、私の後ろ盾だ。その事を・・何処で?」

「・・来たようだ。」

 

アープの問いに答えず、ゴルゴは目標が来た事を示唆した。

遠くに聞こえるセスナのプロペラ音。

ブラウンが操縦するプライベートセスナであった。

アープは、下方のセスナを視認すると降下し始める。

だが、その間の雲中は乱気流が発生しており、操縦に苦慮するアープ。

ゴルゴはスコープの目盛りを調整し、狙撃位置の変更を予期する。

ブラウンは後方に現れたジェット機に気付くと、右へ進路を変える。

 

「左だっ!」

 

ゴルゴは、アープに指示し、ジェット機をセスナの左に付けさせる。

小窓からライフルの銃口を出し、セスナに狙いを付けるゴルゴ。

そのスコープには確かにブラウンが映っていた。

ブラウンが、左横のジェット機に気付いた刹那・・ズキュ〜ン!

装填してもう一発。ズキュ〜ン。

二発の弾丸が、ブラウンの左コメカミと心臓を撃ち抜いていた。

操縦桿に倒れ付すブラウン・・セスナは、右に失速し墜落して行く。

それを見て狂喜するアープ。

 

「やったっ!やったんだっ!はははは・・ふははは・・ やったっ!やったぞっ!

 さあ後はアンタを降ろす地点まで、ひとっ飛びだ・・ふははは。」

 

現場を離れるジェット機。

ミシガン湖にブラウンのセスナが墜落。

その尾翼だけが、湖に哀しく浮かんでいた・・。

 

夕闇が迫る中、ジェット機は目的地点の飛行場に着陸。

そこにはチャックが怪しく笑って潜んでいた。

手に持った計器には、ジェットの速度、コースなどが示されていた。

そして・・怪しく刻むタイマー音・・8分52・・51・・50・・それは球形のモノだった・・摩り替えたボールバッグの中に潜んで。

そのボールバッグを持ってコクピットシートを立ち上がるアープ。

 

「さて・・では、ここで降りて戴きましょう。格納庫の横に止めてある車まで、ご案内しますよ。」

「・・すぐ飛ぶんじゃないのか?」

「コレは片時も離したくないんですよ・・片時もね。」

 

ジェット機を降りて、格納庫に向うアープとゴルゴ。

何故かゴルゴは、またも時計で時間を確認する・・何故?

そこへ一台のワゴン車が、彼等の前に走って来て止まった。

降りてきたのは・・車椅子のアルバーと彼の女性秘書だった。

 

「ああ・・アルバー・・会長。どうして・・?」

 

アルバーは手元のノートパソコンを見ていた。

そして、ゴルゴは左手の腕時計を外すと・・落として踏み潰した。

 

「・・時間通りだな。」

 

その瞬間、アルバーのノートパソコンの反応が消えた。

腕時計から、ノートパソコンに情報が発信されていたのだ。

去ろうとするゴルゴに驚くアープ。

 

「ふふ・・アープ?お前、大変な事を仕出かしてくれたなあ?」

「あ、ああ・・。お、おい?」

「まさか、お前がブラウンを殺すなんてな。」

「ええ?」

「ワシは後ろ盾になってやるとは言ったが、ブラウンを殺せとは言わなかったぞ?」

「ア、アイツ?」

 

この時アープは悟った。自分が嵌められた事を。

そして・・バッグの中のタイマーが30秒を切った。

 

「この事をワシに知られた以上、もうお前は只の部下ではない。一生、私に仕えるのだ!ジョナサン・アープ。」

「あ、ああ・・。」

 

バッグを地面に落とし、バッグを抱え込んで俯くアープ。

それを見ながら高笑いするアルバー。

全ては計画通り・・の筈だった。

 

「ふふふふ・・あ〜っははははははは・・」

 

アルバーの高笑いが響く飛行場。ゴルゴは、それを聞きつつ歩いていた。

だが・・タイマーが不気味な音を静かに立てる。

5・・4・・3・・2・・1・・0。刹那?

いきなりの爆発だった。ゴルゴは咄嗟に身構える。

爆発は、車もジェット機も巻き込む。

その火の中にアルバーも、彼の女性秘書も・・そしてアープも焼かれた。

そして狂喜乱舞して、その前を踊り叫ぶ男・・チャックだった。

 

「いやっほ〜う。やったぞ、バカ野郎〜。散々、俺をコケにした罰だ。ざまあみろっ!どうだっ!どうだああっ!どう・・」

 

ズキュ〜ン。チャックは撃たれ・・即死した。撃ったのはゴルゴだった。

そしてゴルゴは、爆発現場から歩み離れる。

チャックに、まるで自分の仕事を邪魔された怒りの一撃だったのか?

高々と・・燃え盛る炎が、暗くなった飛行場を紅く照らしていた・・END。

 

 

ENDING

 

 

正直なところラストって、こうだったっけ?とか首を捻ってました。

最後に爆弾が爆発したのは覚えてるんですが、チャックって殺された?

その辺りは思い出せませんでした。どうもウロ覚えですね。

目撃者の始末の意味合いが強いとは思う・・んですけどね?

でも描写を見た時、ゴルゴが余計な事しやがってみたいな顔に見えた^^;

確か・・何故、爆発が?みたいにゴルゴが驚いてたような・・。

勘違いかもしれないですけれどね。

 

しかしアンも気の強い女の子でしたねえ。まさに女王様でしたな。

声も相まって何となくカレンを彷彿させるので、つい笑ってしまいました。

 

ただ引き金を引くだけの仕事にしては難易度が狙撃者には高くない?みたいな。

見ていて、そんな疑問が浮かんだのは確かです。

ゴルゴですから問題なく狙撃をこなしましたが、乱気流の発生といい、飛行機の始末といい、不確定要素が多かった気がします。

アープが妙に、自分を策士を見せたいだけの小物みたいな感はあったかな。

にしては口が軽すぎな事からも、彼に完全犯罪なんかムリでしょ・・多分。

 

アルバーが高笑いするのを見ながら・・可哀想になあと思ったのは内緒(苦笑)。

だって爆弾が爆発するのがミエミエな展開ですしね・・少し哀れでした^^;

企む者、そしてそれを裏で見てほくそ笑む者、別に逆恨みの爆弾男、対比が見てて意外に面白かったかな。

 

 

では次回ですが、

 

「フランスの館で始まろうとしているワインテイスティ。

 丘から見下ろすゴルゴは、M16を構えた。

 次回ゴルゴ13『 誇り高き葡萄酒(ワイン) 』」

 

今回は、プレゼント絡みで予告が短かったですね。

でもあれ?ワイン絡みの原作は一つ知ってるんですが・・何か内容が違うような?

勘違いかな。まあ、その辺りは次回の楽しみって事で。ではまた^^

 

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